
徳島県上勝町のマイクロブルワリー「RISE & WIN Brewing Co.」を運営する株式会社スペックから、共同研究の成果についてお知らせです!
私たちは、ビールの製造過程で出る「麦芽かす」などの副産物を捨てずに液肥(土壌活性剤)へ変え、その肥料で育った麦を再びビールの原料にするなど、ポジティブな資源循環の仕組み**「reRise(リライズ)」**に取り組んでいます。
reRiseについて:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000084251.html
この度、滋賀県立大学の吉川直樹講師との共同研究により、この取り組みがどれくらい地球に優しいのかを科学的な数値で算出しました。
ぜひ、ご覧ください!
「環境に良い」をサイエンスの力で証明する
スペックの本業である「検査・分析」の知見を活かし、資源循環が真に環境負荷低減に寄与しているのかを可視化することを目指しました。
「なんとなく環境に良さそう」という感覚を、数字でしっかり裏付けたい。そんな想いから、滋賀県立大学と研究をスタートさせました。
今回の研究では、**LCA(ライフサイクルアセスメント)**という評価手法を採用し、従来の産業廃棄物としての処理と、当社のreRiseの仕組みによる液肥化を比較し、その優位性を検証しました。
LCA(ライフサイクルアセスメント)とは?

モノやサービスが生まれてから(原料調達・製造)、使われ(輸送・消費)、なくなるまで(廃棄・リサイクル)の**「一生涯」を通じた環境負荷**を、総合的に評価する仕組みです。
例えば、走行中に排ガスを出さない電気自動車(EV)も、バッテリーを作る時や廃棄する時の負荷を含めて考えると、実はハイブリッド車の方が環境に優しいという結果が出ることもあります。一部の工程だけでなく「全体」を数値化することで、本当の意味での環境貢献を明らかにできるのがLCAの強みです。
研究結果:麦芽かすの液肥化で、CO2排出量を大幅にカット
今回の研究では、麦芽かすをごみとして燃やした場合と、reRiseの仕組みで液肥にした場合を比較しました。
| 比較項目 | 麦芽かす1kgあたりの環境負荷 |
| 産業廃棄物として処理した場合 | 161 g-CO2eq |
| 液肥化した場合 | 97.2 g-CO2eq |
RISE & WINでは、年間約15〜20トンの麦芽かすが発生します。これを循環させることで、年間およそ900〜1,200 kgのCO2削減につながることが分かりました。
どれくらいの量?
杉の木が1年間に吸収するCO2量に換算すると、およそ64本分に相当します!
また、今回の研究で、液肥化装置の電力や運搬コストが主な負荷要因であることも分かりました。今後はこの結果を活かし、さらなる環境負荷の低減を目指します。
今後の展望:ビール1杯の「環境価値」を可視化したい

滋賀県立大学と行った昨年度の「容器(ケグ)の環境負荷比較」に続き、着実に一歩ずつ、サイエンスの力で私たちの現在地を確認しています。
来年度はさらに踏み込み、「ビール製造全体のLCA」を算出する計画です。
私たちが大切にしているメッセージ「JUST DRINK KAMIKATZ BEER(美味しいビールを楽しむだけで、環境にちょっと良いコトに繋がっている)」。
この言葉を、誰もが納得できる確かな数字で裏付け、皆さまに自信を持って美味しいビールをお届けしていきます。
これからのRISE & WINにも、ぜひご注目ください!
RISE & WIN Brewing Co.

日本ではじめてゼロ・ウェイスト宣言を行った、徳島県上勝町(※)に拠点を構えるブルワリー。
美味しいクラフトビールを仲間とカジュアルに楽しむ、ただそれだけで美しい環境を守り、社会課題を知る小さなきっかけとなる。RISE & WINはそんな心地良い循環を目指し、ビールを「ゼロ・ウェイスト活動を自分事化するための手段」と捉え、上勝の暮らしや体験に根ざした魅力を発信しています。
“JUST DRINK KAMIKATZ BEER”
美味しいビールを楽しむだけで 「環境にちょっと良いコト」に繋がっている
※上勝町は2003年よりごみの再利用・再資源化に力を入れ、現在では日本屈指のリサイクル率80%以上を実現するに至りました。

