今回は、読者の皆さまにもっとカミカツビールのことを知っていただけるよう、ビール造りの様子をご紹介いたします!
普段は中々見ることのないカミカツビールの裏側。
ぜひ、お楽しみください!
カミカツビールができるまで!仕込みの現場から
今回、仕込むビールは『KAMIKATZ WHITE(カミカツホワイト)』。
上勝町特産の柑橘「柚香(ゆこう)」の搾汁後の皮を香りづけに再利用した、フルーティーなヴァイツェンです。
第二工場『STONEWALL HILL』では、ブルワーがテキパキと仕込み準備を始めていました。
工場内の少し緊張感漂う空気の中、ブルワーお気に入りのBGMが爆音で流され、ソワソワ、ワクワク。
仕込み開始
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、仕込みの流れを簡単にご説明すると、以下の手順で進められます。
- 糖化
- ろ過、麦汁移送(マッシュタン → ケトル)
- 煮沸、ホップ投入
- ワールプール、ファーメンター移送(ケトル → ファーメンター)
他にも、細かい作業もありますが、今回は大きな流れでご説明いたします。
では、それぞれの工程を覗いてみましょう!
糖化
麦芽とお湯をマッシュタンに投入します。
ここで麦芽のデンプンが糖に変わり、どろどろのお粥状になっていきます。麦芽のなんともいえない甘く優しい香りが、工場内に漂ってきます。
ろ過
画像:ろ過開始(左)、終了(右)
糖化が終わると、不要な麦芽かすを取り除いていきます。
サイトグラスで、麦汁の透明度合や色見を確認しながら、ろ過した液を再びタンクに戻し、麦汁を抽出していきます(リサーキュレーション)。
きれいにろ過された麦汁は、サイトグラスの中でキラキラしていて美しい!
マッシュタン(左のタンク)からケトル(右のタンク)へ出来上がった麦汁を移送させます。
画像:マッシュタン(左)とケトル
同時に、マッシュタン内にお湯をかけ残った糖を抽出します(スパージング)。
煮沸
主に苦味づけを目的としたビタリングホップを加え、ろ過した麦汁をケトルで煮込みます。
グツグツ、ブクブク泡がみえてきました。
また、煮沸後に主に香りづけを目的としたアロマホップとカミカツホワイトに欠かせない柚香の果皮を加えます。
柚香の爽やかな柑橘のいい香りがします。
ホップはビールに苦味と香りを与える大切な材料。
投入するタイミングや種類によって、フルーティーな香りになったり、爽やかな苦みが際立ったりと、ビールの個性が決まります。
また、この煮沸で麦汁をしっかり殺菌します。
ワールプール
煮沸後に、麦汁を渦巻き状に回転させて、煮沸で発生した ホップのかすやたんぱく質などの不純物を分離していきます。
渦を作るように麦汁を勢いよく回転させることで遠心力が働き、ホップの残りかす(トゥルーブ)や不要な沈殿物がタンクの中央に集まってきます。
この作業により、さらにクリアできれいな麦汁を作ることができます。
ワールプールの後は、麦汁を急速冷却してファーメンターに移送し、発酵工程に進みます。
これにて、仕込みは終了です!!!
お疲れ様でした!!
(仕込みが終わった時には、もう外は真っ暗。ブルワーたちは引き続き、片付けや使った器具の手入れを、、、)
最後に
長場の仕込みは、体力勝負のように見えますが、細かい配慮や繊細な調節が必要で、改めてビールを造るブルワーの仕事に感激しました。
普段何気なく飲んでいたビールが、こんなにも手間をかけて造られている現場を知ると、クラフトビールへの興味や面白さもさらに深まりそうですね。
また、これをきっかけにカミカツビールのことを少しでも多くの人に召し上がっていただけると嬉しいです!
RISE & WINでは、記事の中でご紹介した『KAMIKATZ WHITE(カミカツホワイト)』の他、10種類以上のクラフトビールを製造・販売しています。
また、カミカツビール工場見学ツアーを開催しています!
普段はなかなか立ち入ることのできない『STONEWALL HILL』にて、 「カミカツビールがなぜここ上勝町で造られるようになったのか」、 「どのようなビールが造られているのか」など スタッフが裏話を含めざっくばらんにお話しながら皆さまと工場内を回ります。
RISE & WIN Brewing Co.
日本ではじめてゼロ・ウェイスト宣言を行った、徳島県上勝町(※)に拠点を構えるブルワリー。
美味しいクラフトビールを仲間とカジュアルに楽しむ、ただそれだけで美しい環境を守り、社会課題を知る小さなきっかけとなる。RISE & WINはそんな心地良い循環を目指し、ビールを「ゼロ・ウェイスト活動を自分事化するための手段」と捉え、上勝の暮らしや体験に根ざした魅力を発信しています。
“JUST DRINK KAMIKATZ BEER”
美味しいビールを楽しむだけで 「環境にちょっと良いコト」に繋がっている
※上勝町は2003年よりごみの再利用・再資源化に力を入れ、現在では日本屈指のリサイクル率80%以上を実現するに至りました。